「餃子の王将」社長銃撃殺人　犯人は？殺害理由は？

「餃子の王将」の大東（おおひがし）隆行社長（７２）が拳銃で撃たれて殺害された。王将フードサービス（京都市山科区）の本社前で１９日早朝におこった。財布などの金品は奪われておらず、人気のない早朝に毎朝出社する社長の行動を知っている犯人の計画的な犯行とみて捜査が行われている。

４発の銃弾を至近距離で発射

社長は自宅から車で通勤、会社近くの駐車場に車をとめ、車からおりた直後に射殺されている。抵抗した形跡もないことから、待ち伏せていた犯人がわずかな時間に発砲したものと思われる。銃弾は自動式拳銃から計４発発射されていたことが判明している。発射された銃弾は胸に１か所と脇腹に２か所の傷を負わせたが、胸への弾丸が致命傷となった。

このことから犯人は銃の扱いになれており、社長の行動を熟知している人物による計画的な犯行とみられている。

「思い当たる節が全くない」

大東社長は餃子の王将を経営危機から会社を立ち直らせた名物社長で社員の信頼も厚く、また近隣住民とも気さくに触れ合い、イベントには餃子を差し入れするなど地域でも愛されていたという。

年商６００億円、全国626店を展開する大企業だが、社内でも権力争いなどのトラブルはないようで、同社の鈴木和久専務と内田浩次経営企画部長は１９日、大阪市内で記者会見
した際に「思い当たる節が全くない」と無念の表情だった。また銃撃事件ということで暴力団などの関与が疑われたが、これについても一切そうした反社会的勢力とのトラブルもかかわりもないとしている。

社長は事件当日にボディガードを連れることなどなく一人で出社しており、脅迫などのトラブルを抱えていたとは考えにくい。

創業者の孫が失踪

雑誌「フライデー」が報じたスクープによると、「餃子の王将」の将来の後継ぎになると思われる孫の加藤貴司氏（40歳）が当時3歳だった長男のダニエル雄亮君を連れたままエ5年前に失踪し、現在も行方不明だという。

このことの今回の大東社長殺人事件とのかかわりはわからないが、お爺さんが亡くなった今、孫の加藤貴司氏は姿を現すのかどうかが注目されている。