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佐村河内守 ゴーストライターはなぜばれた?

公開日: : 最終更新日:2014/02/14 ニュース, パクリ・盗作, 音楽 ,

 

まったく耳が聞こえないクラシックの作曲家として「現代のベートーベン」として注目されていた佐村河内守氏は自身で作曲をしておらずゴーストライターとして作曲家の新垣隆さんが曲を書いていたことが発覚しました。

佐村河内守 ゴーストライターはなぜばれた?

週刊文春によって暴露記事が掲載され、ゴーストライターの新垣さん本人が記者会見で「共犯者」だと謝罪、佐村河内も「ゴーストライター」の存在を認めました。

クラッシックとしては大ヒットとなる約20万枚ものCDセールスを記録した作曲家が偽物だったことで業界はもちろん一般メディアでも毎日話題になっています。

佐村河内氏は「両耳がまったく聞こえない」「被爆2世」「数々の障害を抱えながら」素晴らしい楽曲を生み出している、、、というストーリー性の中で人気を得たといわれていますが、作曲をしていないばかりか、耳も聞こえているということで詐欺罪の疑いも出ています。


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ゴーストライターは業界では当たり前の存在

そもそもゴーストライターとはどんな存在か?ゴーストのはずの存在がなぜばれたのか?について考えてみましょう。

ゴーストライターというのは、発表する際には決して名前を出さないという約束の元に本人に代わって本の執筆や作詞、作曲などの実際の制作を担当する人のことです。

アイドルなどのタレント本には、インタビューや記事、プロフィールなどをもとにゴーストライターが書いたものが多い。

大物の作曲家や作家などになると、大筋のテーマだけを与えてアシスタントや弟子に書かせてそれをちょこっと手直し、あるいはそのままに「自分の作品」として世に出す、ということも行われているといいます。作品の数が異様に多い人は疑ってみていいでしょう。

ちなみにマンガの神様と言われた手塚治虫氏は質もさることながら多作であったことも有名ですが、彼が導入したのが漫画のアシスタント制度。作家本人はあらすじやコマ割りといった大筋を考え、実際には自分の絵そっくりにアシスタントに書かせる、というもの。手塚氏の場合は、主人公の顔だけは必ず自分でペンを入れていた、ということですが、これもゴーストライターと言ってしまえばそうなるのかもしれません。そうなると、現在存在する売れっ子漫画家、作家の作品の多くがゴーストものになってしまいますが。

なぜ、ばれた?

ゴーストライターを務めていた新垣隆氏が2014年2月6日発売の「週刊文春」に語ったことにより今回の件は明るみになりました。

「週刊文春」では、「全聾の作曲家はペテン師だった !  ゴーストライター 懺悔実名告白」のタイトルで特集され、それを受けた形で新垣氏が記者会見をしました。

18年間続いたゴーストライターとしての関係で、なぜ、このタイミングなのか?という質問に記者会見で新垣氏の発言を引用します。

私は何度かに渡り、彼に対し、「こんなことはやめよう」と言いました。しかし、彼は受け入れてくれませんでした、「あなたが曲を書かないと、私は自殺する」と言いました。
そのような中で、フィギュアスケートの高橋大輔選手がソチ・オリンピックで滑る際に、私の作曲したソナチネを選んだことを知りました。このままでは高橋大輔選手までもが嘘を強化する材料になってしまうと思いました。同時に、彼のショックを考えると、今公表するかとても迷いました。ただ、このまま私が何も言わずオリンピックで競技された後に発覚した場合、高橋選手はやはり非常に戸惑うのではないでしょうか。「偽りの曲で演技したではないか」と、世界中から日本に非難が殺到するかもしれません。
色々と考えた結果、高橋選手には事実を知った上で堂々と戦っていただきたいと思い、このような会見をひらかせていただくことになりました。

つまり、今回ゴーストライターがいたことがばれたのは、新垣氏が暴露したことによるものです。本来ゴーストライターというものは、「絶対に自分が作ったと公言しない」という約束の元に報酬をうけとっています。

本来は、新垣氏はどんなことがあってもゴーストライターをしたことを告白してはならない立場にいるのです。

それでも今回の告白をした理由はなんだったのでしょうか?

会見にあるように「高橋選手が選曲したこと」でしょうか?
いや、それはきっかけにすぎないでしょう。

新垣氏にとってこのままゴーストライターを続けられない重大な理由があったのです。

金銭的な理由?

CDの売り上げが20万枚、コンサートも大人気でカリスマとなった佐村河内氏。
新垣氏には佐村河内氏に対する複雑な想いはなかったでしょうか?

印税収入も相当に入って突然裕福になったはずの佐村河内氏に比べて、自分は一時の報酬を受け取っただけで、現在も非常勤講師という立場で世間的にはあまり知られていない作曲家。

NHKで特集された、NHKスペシャル『魂の旋律~音を失った作曲家』を新垣氏が見ていたかどうかは分かりませんが、苦悩する天才を演じていた佐村河内氏をどんな思いで新垣氏は見ていたでしょうか。

「こいつ、才能も何もないくせに俺のおかげで売れたくせに嘘ばっかりいいやがって自分だけ儲けやがって・・・!」

そう思っても不思議はない、というかそれが自然な感情ではないかと想像します。
やはり新垣氏は地位や名声を妬み、自分こそは称賛に値する本物だ!と名乗りでたのでしょうか?

いや、そうではありません。
新垣氏は、巨大化する佐村河内氏の虚像と現実のギャップに危機感を感じ、詐欺的な悪事に加担することを拒絶したのです。

みっくん

新垣氏の記者会見をご覧になった方は、記者が「みっくん」について質問していたことに気付かれたことでしょう。にみっくんは義手のバイオリニストで、みっくんが4歳の頃から教室のレッスンで新垣氏がピアノ伴奏を務めていた。

そのみっくんに目をつけたのが佐村河内氏。「耳がまったく聞こえない」「被爆2世」「被災地のため」などの感動ストーリー詐欺の次の手段に利用しようと考えたのか、佐村河内氏はみっくんに曲を書き(当然、実際は新垣氏が書いた)、NHKスペシャル「魂の旋律~音を失った作曲家」や「中居正広の金曜日のスマたちへ」(キンスマ)に登場させた。
それだけならまだ済んだのかもしれないが、その後、佐村河内氏はみっくんの両親にテレビに出られたことへの謝礼を要求するなど無理難題を要求してきたという。困った両親から相談を受けた新垣氏はすべてを告白し、両親に謝罪しました。また、両親はみっくんに関する本を書いたライターの神山典士氏にも相談しており、新垣氏の存在を知った神山氏のアドバイスにより、今回の公開、記者会見に踏み切ったということです。

今、世間の話題は、佐村河内氏の耳が本当は聞こえていたんじゃないか?ということに集中している感がありますが、このみっくんの事件がもっと取り扱われてもよいのではないでしょうか。

過去にもあったゴーストライターによる暴露

過去にもゴーストライターが名乗り出た例があります。
終戦後30年間フィリピンのジャングルに隠れ住み帰国した「伝説の日本兵」小野田少尉のゴーストライターだった津田信氏は小野田氏本人が虚像とはまったく別の人間であるとして暴露本を公開しました。暴露本の内容は現在もWebで読むことができます。
【関連記事】「小野田元陸軍少尉死去。敗残兵の真実は英雄ではなかった!? 」

津田氏の場合には、ゴーストライターでありながら公開に踏み切った理由は、一般に広まる虚像と現実とのギャップに危機感を感じた上での行動だったようです。

新垣氏の場合は、増長する佐村河内氏の行為に危機感を感じ、「これ以上誰も傷つけたくない」と考えたのではないでしょうか?

新垣氏が記者会見の中で言った言葉が興味深い。

「彼の情熱と私の情熱が、非常に共感し合ったときというのはあったと思っています。」

新垣氏は佐村河内氏のパートナーとしてよい時期を過ごしたこともあったようです。連日の報道で、佐村河内氏の経歴など、彼の発言のほとんどが嘘、虚構に満ちていたことが次々と明るみになっています。佐村河内氏のロック歌手時代にディレクターだったという人が記者の質問にこんな風に答えていました。
「彼がロックを続けていたら成功したか?いや、成功しなかったでしょうね。彼は有名になりさえすれば音楽じゃなくてもなんでもいい、っていう感じだったな。」

ゴーストライターがなぜばれたのかと言えば、佐村河内氏自身が際限のない欲望の果てに暴走してしまったからに他ならないのではないだろうか。

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Comment

  1. z より:

    義手のバイオリニストみっくんの両親にお金を要求したことがわかったからですよ。やめたいと言っても押し切られてずるずるときてしまった私のせいで少女を傷つけてしまったということですよ。

    それにゴーストライターとして作曲を始めたわけではないんです。映画だかの音楽を作ってくれといわれ30万くらいもらった。次々に頼まれ自分で作曲したと言ってることがわかった。やめたいといってもあなたでもこの人には押し切られますよ。耳が聞こえるようになったというのも聴覚障害者のブログを読むと現代医学ではありえない、治るような嘘をまた言われては私たちは迷惑すると書いてあります

  2. レポーターX より:

    zさん、コメントありがとうございます。

    みっくんの事件が、新垣氏がゴーストライターをただやめるだけではなく、文春への告白、会見という形になる原因だったようですね。

    あくまでも一般論として「富と名声への妬みか?」と書いたつもりでしたが、誤解のないように加筆修正いたしました。

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