芦田愛菜主演ドラマ「明日、ママがいない」批判、犠牲者も出てついに中止なるか！？

芦田愛菜主演の日テレのドラマ「明日、ママがいない」は養護施設を舞台にしたドラマだが、現実の実情と大幅に違う児童養護施設内での過激な描写などを理由に熊本市の慈恵病院が同局に放送中止を申し入れているほか、全国児童養護施設協議会と全国里親会が会見し、ドラマ内容の改善を求めるなど批判が相次ぎ、提供スポンサーも撤退する事態となっている。

ついに“犠牲者”も

同番組の過激な演出によって被害者が実際に出ているという。

法政大学社会学部（メディア社会学科）教授の水島宏明氏（５６）によると、施設出身のある若者が、「明日、ママがいない」の初回放送（１５日）を見た直後にパニックとなり、リストカットに及んだという。

制作サイドに問題はないのか？

前述の水島氏は、日本テレビ制作サイドの問題をあげており、

「制作する側の想像力、取材力が足りない。テーマがテーマだけに、慎重に話を進めなければならなかった。専門家に話を聞けば『そこを踏んだらアウト』という部分はすぐにわかったはずだ」（水島氏）

と語っている。

本来、実際のモデルとなっている関係者や、現実の舞台設定になっている施設、専門家の意見などを取材し、何度も話をすり合わせていくことで、ドラマの中で触れてはいけないラインなども確認していきながらドラマ制作は行われていくべきなのだが、今回は無理やり押しとおしたふしもある。

また、脚本監修の野島伸司氏の影響も少なくないとみられている。野島氏は、「家なき子」（日本テレビ系）や「ひとつ屋根の下」（フジテレビ系）などの人気作で知られる大御所シナリオライターだが、現場取材はほとんどせず、独創的かつ刺激的な作品を手掛けることで知られている。

「過激」な演出により、人々の興味を呼び起こし、社会問題にもなるほどのブームを作り上げてきた大御所だが、今回は分が悪い。

それというのも、今回ドラマに抗議しているのは、力団体やネット右翼ではない。「赤ちゃんポスト」を実際に運営している慈恵病院、舞台となっている養護施設協議会、里親会などの「中の人」なのだ。これは深刻に受け止める必要があるだろう。

本当に現実離れしすぎているのか？

批判側は、ドラマの演出について、「現実とかけ離れている劣悪な環境などで、まったくありえない話。過度な表現で誤解を招く」としているが、そうではないとの意見もある。

　自身も養護施設出身で、かつて「美人すぎる市議」で話題となった立川明日香氏（２８）も１９日、ツイッターで「一部の養護施設運営側が、『こんな劣悪な施設はない！』と憤慨しているようだが、私から言わせてみれば、施設側の声に耳を貸す必要はない。現実ではもっと冷たい、戦慄する出来事が起きている」と語り、続くツイートで「これは『アニー』のような爽快感を得られるエンターテイメント」と評した。（引用：東スポWeb）

ドラマはあくまでもドラマで、現実のものではない。きっと日テレ側が主張するように「最後までみれば分かる」とは思う。

しかし、ドラマをじっくり見てくれる視聴者ばかりではなく、表面的な部分だけが広がって養護施設出身者などが差別されるような事態になることも考えられる。

スポンサーもどんどん撤退し、八方塞がりの状態になっている「明日、ママがいない」、今後のストーリーはどうなるのだろうか？

この批判をうけて、ものすごく温かくて優しい毒にも薬にもならないドラマになってしまったりして（笑）。日テレ側もメンツがかかっているから、そうあからさまにもできないだろうけど。

今後のストーリー展開に注目ですね。