フィギュアスケートのソチ五輪代表が決定！小塚３位も落選のなぜ！？

フィギュアスケートのソチ五輪代表が決定。選考会を兼ねた「フィギュアスケート・全日本選手権」で３位となった小塚が落選し、５位の高橋大輔がオリンピック出場枠に選ばれた。

ソチ五輪フィギュアスケート代表メンバー

女子

浅田真央
鈴木明子
村上佳菜子

男子
羽生結弦
町田樹
高橋大輔

フィギュアスケートは出場枠が男女とも３名のみという厳しい世界。
今回も有望な選手や名前を聞いたこともある常連の選手が涙をのんだ。
そもそも代表選考の基準とはどういうものなのか？も合わせてみてみたい。

小塚ではなく高橋が選ばれたのはなぜ？

ソチオリンピックにおけるフィギュアスケート代表の選考基準は発表によると以下の通りである。

この基準に従って選考委員会が代表を決定するが、（１）が明確に一発で決まるのと比べて、（２）や（３）では複数の該当者が浮かび上がることになり、幅を持たせたことで選考委員による「恣意的な判断」の余地を残したものになっている。

オリンピック代表の選考には、ひとつの大会の成績だけで一発で決定する方法もあれば、この方式の場合には、実力や実績が十分でメダルが期待できる選手が体調や運次第では選考からもれてしまう可能性がある。そこで総合的に判断できるようにしているのである。

今回の男子の代表選考では、（１）の基準により、全日本選手権優勝者の羽生結弦がすんなり決まった。

２人めの候補には、（２）の全日本選手権の２位と３位である町田樹と小塚崇彦、そしてグランプリ（ＧＰ）ファイナルの日本人最上位メダリストである羽生の３人の中から町田が選ばれた。羽生はすでに選ばれているので２位である町田が選ばれるのは順当だ。

そして３人目の候補。（３）の基準によると、（２）の選考から漏れた選手である小塚、そして全日本選手権終了時点でのワールド・ランキング日本人上位3名、ISUシーズンベストスコアの日本人上位3名選手の両方に該当するのが羽生、高橋大輔、町田の３名。

すでに決定している羽生、町田を除くと、小塚、高橋の２人のうちから選ばれることになる。

ちなみにワールドランキングは高橋が３位、小塚は１７位である。
シーズンベストスコアは高橋が268.31（３位）に対して小塚は230.95（１２位）

この数字をみると、二人の実力の違いはあきらか。選考委員会では満場一致で高橋が選ばれた。

小林芳子・フィギュア強化部長によると（１）高橋の５位は直前のケガが影響しており、ケガは五輪までに完治可能（２）高橋はＧＰシリーズでもＮＨＫ杯優勝など結果を残した（３）小塚は今季やや出遅れていた－－などを考慮し、満場一致で高橋を選出した。

小塚は全日本選手権で男子３位になったが残念ながら落選という結果になってしまった。

これに対して小塚本人は

「連盟が決めたことには従うしかない。僕ら選手は連盟の下にいるので。色々と思うところはありますが、ここで話すことはありません」目を真っ赤に腫らして会場を後にした。

代表入りした高橋には「頑張ってくれ」と声をかけた。「『頑張ってくるから』と力強い言葉で言っていたので、全力で応援します」

小塚崇彦選手は引退も示唆しているという。また今回代表選考から漏れた織田信成選手も引退が近いと噂されている。小塚は２４歳、織田は２６歳。フィギュアの世界はとても厳しい。