田中将大メジャー入り確実で思い出すハンカチ王子斎藤佑樹の現在は？

楽天イーグルスのエースで2013年には負けなしの24連勝という記録をたててメジャー入りが確実視されるまーくんこと田中将大選手の活躍の裏で思い出すのがライバルであったハンカチ王子こと斎藤佑樹。人気も実力もまーくんよりも上かと思われていた斉藤選手だがめっきりメディアに登場することがない。ハンカチ王子は今現在、どうしているのだろうか？

（スポニチ）

甲子園のライバル

2006年夏の甲子園野球大会の決勝は、早稲田実業のエース斎藤佑樹と駒大苫小牧のエース田中将大が投げ合った。

近年まれにみる名勝負と言われた二人の勝負は斎藤佑樹が勝利し、早稲田実業が優勝した。

この大会での斉藤選手の活躍は目覚ましく、全試合に先発し、投球回数69、投球数948は史上1位の記録、また奪三振78は、1958年の板東英二（徳島商業高校）の83個に次いで歴代2位の記録を達成した。

斎藤佑樹と田中将大は2006年9月に国体でも決勝で対戦し、またも斎藤選手が勝利した。

さわやかでハンサム、しかも実力も伴った斎藤佑樹投手はマウンドで汗をふくしぐさから「ハンカチ王子」と呼ばれ、日本中に大フィーバーを巻き起こした。

定価400円のハンカチが1万円以上に！

ハンカチ王子がマウンド上で使用していたハンカチを求めてファンが殺到、オークションでは同じ種類の定価400円のハンカチに1万円以上の値がついた。ハンカチを販売した。

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この時点では実力はさておき、人気において、ハンカチ王子はまーくんよりもはるかに勝っていたのである。

運命を分けた選択

斎藤佑樹の選択

ハンカチ王子斎藤佑樹は、進路についてプロ入りではなく大学進学を表明。早稲田大学に進学した。

一方のまーくん田中将大は楽天イーグルスに入団した。

早稲田大学におけるハンカチ王子は、１年生から開幕投手として活躍、東京六大学野球リーグ優勝に貢献、ベストナインに選ばれる、史上初となる４年間連続日米大学野球選手権大会日本代表に選ばれるなど目覚ましい活躍を見せた。

はなやかなプロ野球とは違い、テレビ放映や新聞報道もあまりされないが、ハンカチ王子の大学野球生活は極めて順調だったのだ。

2010年のドラフト会議で４球団から１位指名を受け、抽選の結果、北海道日本ハムファイターズへ入団。契約金１億円、年俸１５００万円、出来高５０００万円（推定）という新人としての最高評価での契約だった。

田中将大の選択

田中将大は、プロ入りに関して「指名されればどの球団でも入団する」といたため、4球団が1位指名。東北楽天ゴールデンイーグルスが契約金1億円＋出来高、年俸1,500万円、背番号18で契約した。これは斎藤選手とほぼ変わらない評価額であったと推測されます。

高校卒業からの４年間を比べてみた

２００７年

斎藤

大学１年生。東京六大学野球春季リーグ戦開幕投手、史上初の１年生投手による春秋連続ベストナイン受賞。世界大学野球選手権大会と日米大学野球選手権大会に大学日本代表。

田中

プロ入り１年目。１１勝７敗。パリーグ新人王。オールスター出場（ファン投票枠）。球団史上初となる高卒新人での2桁勝利。

２００８年

斎藤

大学２年生。世界大学野球選手権大会と日米大学野球選手権大会に大学日本代表。ベストナイン受賞。

田中

プロ入り２年目。９勝７敗。北京オリンピックの野球日本代表に選出。高卒新人としては40年ぶりの2年連続150奪三振。

２００９年

斎藤

大学２年生。世界大学野球選手権大会と日米大学野球選手権大会に大学日本代表。

田中

プロ入り３年目。１５勝６敗。第2回WBCの日本代表に選出され大会2連覇に貢献。自己最速を更新する155km/hを記録。オールスター出場。契約更改では1億500万円増、プロ入り4年目の選手としてはダルビッシュに次ぐ史上2番目の高額契約となる年俸1億8000万円で契約。

２０１０年

斎藤

大学４年生。世界大学野球選手権大会と日米大学野球選手権大会に大学日本代表。第41回明治神宮野球大会・大学の部にすべての試合に登板し、優勝。大学日本一となる。大学4年間を通じた通算成績は31勝323奪三振。

田中

プロ入り４年目。１１勝６敗。６月までに８勝するが7月に太腿の肉離れで戦線離脱。8月には右大胸筋部分断裂と診断され以降の試合は欠場。

高校卒業後からの４年間を見ると、まーくんが４年目に怪我で欠場してしまったものの、二人とも順調な様子だ。

世間的にはまーくんの露出の機会が増えた一方、斎藤佑樹選手はどうなったのか？という声も聞かれることがあったが、大学時代の彼は素晴らしい活躍をしていたようなのである。

斎藤佑樹プロ入り後の二人

田中選手はプロ入り５年目となる２０１１年には、ホリプロとマネージメント契約を結ぶ。また里田まいとの交際を発表し、２０１２年には婚約。２０１２年暮れの契約更改では、３年１２億円＋出来高と、年俸でも超一流クラスの野球選手となり、２０１３年には開幕から負けなしの２４連勝という大記録を達成した。オフにはメジャー入りを表明し、世界での活躍が期待されている。

一方の斎藤選手はどうか。

プロ入団の初年度となる２０１１年は６勝６敗。故障による離脱があったがまずまずの成績でオールスターにも出場した。２年目の２０１２年には開幕投手に指名され完投勝利をしたが、７月に２軍に降格、その後一度だけ１軍で投げるも成績が振るわずまた２軍落ちとなる。成績はふるわなかったものの、2,012年暮れの契約更改では500万円増の3500万円で契約した。2013年は右肩を故障しほとんどを２軍で過ごすが２軍での成績もふるわなかった。２０１３年の契約更改では初のダウン提示となる推定2800万円前後で契約したと言われている。

２０１２年オフの契約の時点で、二人の年俸には、田中４億円（３年契約の１年分として、）、斎藤３５００万円、と１０倍以上の差が開いてしまい、メジャー入りが噂される田中選手と斎藤選手の差は開く一方。

年俸や人気だけの話ではなく実力、実績もケタ違いとなってしまった。２０１３年にはギネスブックに載る連勝記録をうちたて所属チームの楽天を優勝に導くなど田中選手は大活躍したが、斎藤選手は２軍ですらよい成績を残せない状態だ。

斎藤佑樹に選手生命の危機

斎藤選手の不調の原因とされる右肩の故障は、「右肩関節唇損傷」と言われています。
この故障は軟骨の損傷により強い痛みを生じるものでピッチャーにとっては選手生命を奪うほどの致命的なものだといわれています。

実際に、同じ肩の損傷をし、手術をした選手は森慎二選手、河内貴哉選手、斉藤和己選手、などプロ野球界には少なくないですが、その多くが手術後の早い時期に引退しています。

斎藤佑樹選手は「手術をせずに治す」と話しているといい、噂される引退説も否定しています。

ハンカチ王子こと斎藤佑樹選手がマー君について語った興味深い発言でこの記事を終えましょう。

「いつか追いついて、追い越したいと思っている。勝負は今だけじゃないんだって、心のどこかで思っている。24歳、25歳の現時点では、ピッチャーとしてマー君の方が上です。でも、30歳になったら、40歳になったらどうかということは誰にもわからない。そのための大学４年間だったと思っています。そこには僕、けっこう自信を持ってるんです」