やしきたかじん 浪速の破天荒伝説!!
歌手でタレントのやしきたかじん(本名・家鋪隆仁)さんは2014年1月3日に64歳で亡くなりました。
関西を中心にカリスマ的な人気をほこる歌手、タレントであるやしきたかじんさんは、今では数少ない本音のトークで司会を務める番組は常に高視聴率で「関西の視聴率男」の異名をとっていました。その歯に衣を着せない発言、言動など、やしきたかじんさんの伝説の数々を紹介します。
やしきたかじん偉人伝説
まずは良い方の伝説から。後で悪い方(?)も紹介します。
生まれて初めて作った曲がプロ歌手に採用される
高校時代、人生ではじめて作曲した「コーヒーインタイム」がNHK『あなたのメロディー』に採用され奥村チヨが歌、ザ・スパイダースがバックを務めるという当時としては豪華かつ一流のプロの音楽家に認められた。
武勇伝が話題になりプロ歌手へ
アマチュア時代のやしきたかじんは、京都祇園のクラブでギターとピアノの弾き語りをしていたが、態度の悪い客に生卵・ママレモン・タバスコ等をぶっかけたり、2階から放り出すなどの暴れっぷりがたたり、店を次々にクビになったという。しかし、その武勇伝が噂になり、実際に舞台を見に来た関係者が歌に惚れ込みデビューの話がきたという。
宝塚史上、初の男性となる
やしきたかじんは宝塚に5曲の楽曲を提供している。実際に宝塚歌劇の舞台にも男性としては史上初めての出演もしている。歌手としての印象があるが、作曲のセンスも高く評価されている。
秋元康にダメだし
今やおにゃんこ、AKBなどの仕掛け人で業界では大物と言える秋元康さんもやしきたかじんさんにはかなわない。秋元さんが作詞家デビュー前に歌詞をたかじんさんに見せると「全然アカン、話にならん。持って帰れ」と散々こき下ろしたという。二人は親密な関係にあったというから、ある意味、たかじんさんの愛のムチで秋元さんの後の成功があったともいえるかもしれない。ちなみにこの時の歌詞の出来について尋ねられたたかじんさんは「あんなもん詩やなくて作文、文章やったわ」と後に語っている。
大阪色を全面に出したシンガーとしてブレイク
「やっぱ好きやねん」「ICHIZU」「大阪恋物語」「なめとんか」などが関西を中心にヒットし、チケットが入手困難となる。
https://www.youtube.com/watch?v=zJFniNsoZ_w
コンサートのトーク時間が日本一長い歌手
やしきたかじんのコンサートはトークが長いことで知られ、3時間ほどのコンサート中、楽曲はかつては15曲程度、近年は12,3曲しか歌われず、曲間には20分から50分程度のトークが入る。コンサートのトークが盛り上がりすぎて曲が2,3曲だったこともある。
やしきさんの他に、トークが多いことで有名な歌手は他に、さだまさし、スターダストレビュー(根本要)、円広志、などが有名で、たかじん&円のコンサートはまさにほぼトークライブだったという。
バックバンドは逆に暇すぎて大変そうです(笑)
歌手なのに芸人で賞をもらっている
1986年に日本放送演芸大賞「ホープ賞」、1993年に上方お笑い大賞「審査員特別賞」を受賞している。しかも本来は「大賞」と言われたのを頑張っている芸人に申し訳ないとたかじんさんが辞退して特別賞となったというもの。お笑いの賞と歌の賞の両方を獲得しているタレントはやしきたかじん以外には存在しない。
やしきたかじん破天荒伝説
某お笑いタレントの自称とは違う、「真の破天荒」タレントとしての伝説もたくさんあります。
自分の番組で泥酔
「たかじんnoばぁ~」は飲みながらゲストを向けてトークやコントをするという深夜番組だが、「飲みながら」というのがたかじんさんの場合、本気で飲むので、しばしば泥酔し毒舌、本音トークが暴走してしまうこともあった。もちろん編集されるのだが、ほとんど編集音(ピーではなく「ガオー」という効果音)だらけとなるほどの日もあり、逆にそれが人気を呼んだ。
泥酔した上でのことか本気かどうかは不明だが、たかじんの司会を批判したゲストの立川談志に灰皿を投げつけ「気に入らんかったら帰れ」とスタジオから追い出したというエピソードもある。
鶴瓶と二人で大乱闘
互いに駆け出しであった笑福亭鶴瓶と共に歩いていた所、ガラの悪い集団が二人に絡んできて乱闘騒ぎになったが、2人で全員をぶちのめした。なお、笑福亭鶴瓶さんは大学時代ボクシング部だったということで腕っ節は相当強かったらしい。
読売新聞記者を引きずりまわす
新曲キャンペーンのために訪れた読売新聞本社で取材記者の横柄な態度に切れ、髪の毛をつかんで引きずりまわしたという。
味の素事件
やしきたかじんさんが東京で活動をしていた頃(現在は大の東京嫌いで一切仕事をしていない)、司会をしていた深夜番組「M10」の料理コーナーで、料理に必要な味の素が用意されていなかったことにぶち切れ、ADを殴りセットを破壊。番組途中で退出する事件があった。
このことに関しては「(味の素が)あるかないかの問題ではなく制作業務としての当然の通達が全く機能していなかったためである」と本人が吐露している。「大阪のタレントをなめきっている態度がそれ以前からあり、我慢の限界に達していた」とも語っている。
この事件以降、やしきたかじんさんは東京のテレビへの出演や自身の番組を放送することも一部の例外をのぞき拒否している。
暴力バー「兄貴」事件
大阪・梅田にある阪急東通商店街という繁華街で、暴力バーの客引きに店に勧誘されたやしきさんは、「暴力バーあるんやったら入ったるわ」と誘いにのり、ビール小瓶2本を飲んで6万円程度を請求されるが、「俺を舐めとんか?何やこの勘定は。お前とこ暴力バーやろ。1本15万は取れるはずやろが。暴力バーが生半可なことすんなドアホ!!」と30万円払って帰った。帰り際には店の奥から「若いもん」があいさつに出てきて、「兄貴ありがとうございます」と言ったという。
「下手やのお、貸してみい!」
泥酔したたかじんが大阪の北新地を歩いていた時にストリートでライブをしていたミュージシャンがいた。しばらく聞いていたたかじんは、いきなり「下手くそ!」とストリートミュージシャンを殴り、ギターを取り上げで、自分の曲を歌い始めた。おかげで人だかりができ、チップが20万円集まったが、全額をストリートミュージシャンに渡して立ち去った。
食道がんを公表、復帰もむなしく
やしきさんは、2012年1月に初期の食道がんのため休養を発表し、同年4月に手術をうけ、翌年2013年3月に1年2か月ぶりにテレビ番組に復帰するも、わずか一か月半後の2013年5月からは「体力低下による体調不良」を理由に再び休養していました。
やしきさんは2013年12月に、以前から写真誌などで交際を報道されていた30代の一般女性と再々婚したばかりで、2014年春頃には芸能活動再開か、と言われていましたが、2014年1月に他界されてしまいました。
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