日本人初の宇宙飛行は１２月２日。意外に多い日本人宇宙飛行士

１２月２日は、日本人宇宙飛行記念日。1990年のこの日、TBSの秋山豊寛記者(当時)がソ連のバイコヌール宇宙基地より宇宙船ソユーズTM-11で飛び立ち、日本人初の宇宙飛行に成功しました。

本当は毛利さんが日本人の宇宙飛行第一号となるはずだった！？

秋山豊寛さんは日本人初の宇宙を体験した人となったが、じつは秋山さんがソビエト連邦の宇宙総局と調印した時点では、すでに日本人初の正式な（民間ではない）宇宙飛行士としてNASAで訓練を行っており、秋山さんよりも早く毛利衛さん（現、日本科学未来館館長）の乗るスペースシャトルが宇宙飛行をする予定になっていたのです。

しかし、1986年のチャレンジャー号爆発事故で予定が延期になったために、日本人初の座は秋山さんのものとなりました。正式な宇宙飛行士として訓練を受け機会を待っていた毛利さんはもしかしたら悔しい思いをしたのかもしれませんね。

宇宙に比べればあまりにちっぽけで

宇宙体験をした元宇宙飛行士は、宣教師になったり、講演活動をしたりと、大きな愛に目覚めたりしますが、秋山豊寛さんの場合も、ＴＢＳに戻ったものの、５年後には退職。宇宙に行ったことで、「お金や権力や名声などといったものがあまりにもちっぽけでそういったものに興味がわかなくなった」と発言しています。秋山さんはＴＢＳを退社後、農業に従事したり講演活動などを行いつつ、地方局でマイペースにキャスターを務めておられるということです。

日本人宇宙飛行士はこんなにいる

秋山豊寛
１９９０年１２月２日に日本人初の宇宙飛行・ソユーズ搭乗。民間商業宇宙飛行は世界初。

毛利衛
１９９２年９月１２日、２０００年２月１１日の２回、ともにスペースシャトルエンデバーに搭乗した。日本人初のスペースシャトル搭乗者。

向井千秋
元医師で、石原裕次郎の担当医だったことでも話題に。1994年7月8日にスペースシャトル「コロンビア」に、1998年10月29日にスペースシャトル「ディスカバリー」に搭乗。日本人女性初の宇宙飛行。日本人初の2回目の宇宙飛行の記録を持つ。

若田光一
現在４回目の宇宙滞在中のベテラン。日本人初のISSコマンダー（艦長のようなもの）就任。

土井隆雄
1997年11月19日、スペースシャトル「コロンビア」に搭乗。

野口聡一
2005年7月26日、スペースシャトル「ディスカバリー」に搭乗。

山崎直子
2010年4月5日、スペースシャトル「ディスカバリー」に搭乗。

その他、古川聡、星出彰彦さんも宇宙飛行を体験。

今後の宇宙飛行予定には、油井亀美也さん、大西卓哉さんが予定されています。

アメリカに頼らない日本独自の宇宙飛行は、２０１３年時点では実現しておらず、具体的な開発計画もないといいます。ロケットの打ち上げ技術はすでに高いレベルのものを持っているだけに今後が楽しみですね。